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栄養士コラム

栄養士コラム

第13号 食事指導の何故なぜ??に対応 その4

2022-01-07
新しい年がよい年になりますように。

病院での栄養指導で、患者さんに、より理解してもらう工夫は永遠の課題であり、これは今でも現在進行形です。指導で心掛けていることは発する情報に「それは何故?」と返された時に、きちんとその根拠、理由を理解して伝えることです。基本となる食事病態の関わりについて、患者さんから「何故?」の対応を連載でご紹介しようと思います。

【何故?糖尿病の主な症状で、体重減やのどが渇くの?】
糖尿病は血管中に糖質から分解されたグルコースが、必要以上に溜まって炎症を引き起こす状態のことです。
膵臓から分泌されるインスリンは血液中のグルコースを体内に取り入れ、解糖系を通じて活動のエネルギーにします。需要と供給のバランスが保たれていれば一定の血糖値で推移しますが、バランスが崩れた場合には血液中のグルコースが多くなり、糖尿病への誘因となります。このように体内にグルコースが供給されない状態では、代謝過程でのエネルギー不足になり、それが「体重が減っていく」状態に結びつきます。
また、先回の血圧でもお伝えしましたが、血液中の濃度が濃くなると体内組織より水分を補充しようとするので「のどが渇く」状態となります。水分を補充するので、尿が増えることに繋がります。
このように糖尿病ではグルコースの値である血糖値の管理が大切です。
インスリンが分泌されない病態を1型糖尿病、インスリンが分泌されているが量が少ない、分泌量に対して処理量が多い状態を2型糖尿病といいます。1型糖尿病がインスリンの絶対的な不足、2型糖尿病が相対的な不足と表現されます。
検査の際に食事をやめるなどして一時的に血糖が低くても、ヘモグロビンA1cのように一定期間の血糖値を判定できるデータもあるので、栄養指導の際にはこれらのデータを活用しています。

このように患者さんたちに伝えることを自分なりに理解することで、野球のバッターのようにどんな変化球が来ても、対応できるよう備えることが少しでも可能かと思っております。⚾⚾⚾
毎日の生活ではいろいろな変化球が飛んできます。時にはデッドボールも飛んでくる中で、備えの大切さを痛感しております。
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